第79回卒業式を終えて
校長 金 山 達 也
以下は卒業生へのメッセージです。
卒業という日を迎えて、今、どんな気持ちですか?長かった、短かった、楽しかった、大変だった・・・。いろんな想いがこみ上げてきていることと思います。この3年間を思い出してみてください。無我夢中で過ごした1年生、学校に慣れ、後輩をリードし、先輩を支えた2年生。3年生になったみなさんは、本当に頼もしい限りでした。特に、体育祭でのクラスの団結力、学校祭でのあの見事なステージ発表、日常生活における最上級生としてのふるまい。どれをとっても今年の上富良野中を文字通り、背負っていたみなさん。素晴らしい足跡をたくさん残してくれました。
廊下でのあいさつのすがすがしさ、修学旅行での笑顔などが印象に残っていますが、12月から始まった校長室での面接練習は貴重な時間となりました。できれば全員と面接したいくらい、有意義なものでした。将来の夢や目標は何ですか?という問いに対し、「まだ決まっていません」という人もいましたが、「上級学校への進学」「エンジニア」「スポーツやITに関すること」「整体師」「自衛隊」「医療関係」「空港関係」「農業・林業」「調理師」「服飾関係」「音楽関係」「教育関係」「クレーンゲームの店員」などなど・・・目を輝かせながら答えていたみなさんの表情は今でも目に焼き付いています。みなさんにとっては、緊張の時間だったかもしれませんが、私にとっては確かな成長を感じることができた時間でもありました。緊張のなかにもしっかりと質問に答えようとする姿勢、自分の考えをわかってもらおうとする真剣なまなざし、逃げ出したくなるようなプレッシャーに正面から向き合おうとする気持ちを感じることができました。その緊張に打ち勝つことを私は「成長」と呼んでいます。
きっとこの3年間の学校生活のなかで、緊張する場面がいくつもあったことでしょう。緊張に臆することなく、立ち向かい、今この時を迎えているみなさんを誇りに思います。そして、苦しい時でも、家族と、仲間と、ともに歩んできた道は確かにみなさんの後ろに存在しています。ここにいるすべての人たちが「あなたの卒業を祝福しています」後悔することもあったかもしれませんが、どうか胸をはって、この上富良野中学校を巣立ってください。改めて、卒業おめでとう。
【保護者の皆様へ】
本日をもって、令和7年度の教育活動が終了となります。1年間、本校の教育活動へのご理解とご協力に深
く、感謝申し上げます。本当にありがとうございました。
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新年(信念)を感じて
校長 金山 達也
全校集会でもふれましたが、今年のお正月は、布団のなかで過ごしました。寝正月というわけではありません。31日の大晦日の夜から1日の夜にかけて、体調を崩してしまい、毎年元日に引いていたおみくじも今年は引けずに終わってしまいました。ですので、まだ、新年を感じていない・・・というのが今の心境です。
さて、1月号は、「新年に(を)〇〇○」というテーマで毎年書かせていただいております。実は、昨年10月中旬に、長年患ってきた副鼻腔炎の手術をして、1週間ほど入院しました。本来は、夏休みで実施する予定だったのですが、手術の空きがなく、2か月以上待たされての入院でした。初めての全身麻酔がかなりの負担でした。麻酔が覚めても、丸1日食欲がなく、痛みもあり、2日間ほど寝たきりの状態で過ごしました。さらに、病室も狭く、窓からの景色もベッドから直接見えない状態でしたので、傷口がふさがるまでの3日間がとにかく長く感じました。そんな時に、元気づけてくれたのが看護師さんです。どの看護師さんも、優しい言葉で気遣ってくれました。目の前の患者さんがどれだけ辛い思いをしているのかを感じ、今してほしいことを見事に当てて聞いてくれます。(ちょこっとだけエスパーなのかもしれないと思ったくらいです)仕事だから、長年の経験があるから、というようなことでもないと思います。看護師さんの年齢は20代の方が多かった気がします。プロフェッショナルという言葉があります。専門性に加えて、社会的責任と信念をもって仕事に向き合う人のことを指します。また、「信念」とは、揺らぐことのない固い気持ちのことを意味します。看護師さんの重要な仕事の中に、患者の体と心のケアがあります。患者が一番辛い時に、看護師として何ができるのか、できることなら代わってあげたいという気持ちをもちながら、どんな言葉なら勇気づけることができるのかを常に自問自答しているからこそ、発することができる言葉なのだと思います。そこに看護師としての信念を感じました。自分の仕事に真剣に向き合う看護師さんの温かさと責任感の強さに触れることができ、生まれ変われるならば、看護師さんを目指したいと思える入院生活でした。
話は少し変わりますが、毎年、楽しみにしている入試に向けた校長面接が始まっています。緊張しながらも前を向いて校長室に入ってきます。「なぜその職業を目指すのですか」という問いに、目を輝かせて、「優しい言葉をかけてもらったから」と話す生徒が過去にいました。たったそれだけのことで?と思うことでも、その生徒にとっては、それだけで十分だったのです。大切なのは、自分の信念(目標)を形作るためのきっかけ(出来事)に、その場その時に気づけるかどうかです。生徒のみなさんには、そんな大事な瞬間をぜひ逃さないようにしてほしいと願うばかりです。
結びに、本町に大きな被害をもたらした十勝岳の噴火による大正泥流から、今年で100年とのことです。当時、被災された方はもちろんのこと、復興にかかわった方々のおかげで、今の上富良野町が存在しているということをお聞きしました。今なお、国内外を問わず、様々な被害を受けていたり、避難生活を余儀なくされていたりする方が多くいます。そうした方たちがいるという事実をしっかりと受け止め、今の自分にできることに懸命に取り組む1年にしたいと感じています。
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夢の実現を目指して
校長 金 山 達 也
今年の流行語年間大賞が高市総理の「働いて、働いて、働いて、働いて、働いてまいります」になったことはみなさんもご承知のとおりかと思います。一方、今年の漢字はというと「熊」になりました。振り返ってみるとよくニュースで耳にした言葉です。様々なことが起きた2025年でしたが、野球好きな私は、今年もメジャーリーグの大谷選手の活躍が1年を通して、自分自身の励みになりました。ニュースで、「今日も大谷選手がホームランを打ちました!」というアナウンサーの快活な声を聞くと不思議と元気になりました。歴史のあるメジャーリーグ(アメリカのプロ野球リーグ)で、日本人選手として素晴らしい活躍を続けていることに多くの方が勇気づけられているのではないかと思います。記録も素晴らしいですが、もっと素晴らしいのが、「人間性」とも言われています。プレーしている時も、それ以外の時もチームの仲間はもちろんのこと、相手チームや審判、自分の周りにいる全て
の人や物に対する感謝の気持ちが見えます。また、みなさん自身も大谷翔平選手が全国の小学校に贈られたグローブにふれた人も多いのではないでしょうか。「天は二物を与えず」とよく言われますが、彼には「投手としての才能」「打者としての才能」そして「人間性」・・・多くのものを身に付けているように思います。しかし、それらの才能はけして天から与えられた物ではなく、その多くは努力して得たものがほとんどではないかとも言われています。知っている人も多いかと思いますが、彼が高校時代に書いたという人生設計表やマンダラチャートに見るように、自分の目標の実現に向かって、何をしなければならないのかをより具体的に示し、それを達成するための細かな取組を設定し、少しずつ確実に実行してきたそうです。図では小さくて見えませんが、中央には「ドラフト1位8球団指名」という目標があり、その目標を達成するための8つの目標を設定しています。その中にしっかりと「人間性」という言葉が明記されているのです。目標を実現するためにはいくつかの方法がありますが、どんな方法でもやはり小さな目標からスタートして、その実現に向けて、すぐに結果を求めず、コツコツと続けることが大
切だと、この表を見ていて感じました。生徒のみなさんはどう感じるでしょうか?「1年の計は元旦にあり」とよく言われます。冬休みという時間を有意義に使って、夢の実現に向けて、努力の継続をしてほしいと思います。
よいお年をお迎えください。